バリスタとは
規定の電圧が加わると抵抗値が極端に低くなる。
バリスタ電圧(1mA流れるときの両端の電圧)はバリスタがONした時と同義。
バリスタ用語
- バリスタ電圧
直流1mAの電流を流した時のバリスタ端子間の電圧値。 - 最大許容回路電圧
バリスタに連続して印加できる回路電圧の上限値。 - サージ耐量電流
8/20μsの標準波形衝撃電流を、5分間隔で2回バリスタに流したときの、バリスタ電圧の変化率が±10%以内の最大電流値。 - 制限電圧
規定された8/20μsの標準波形衝撃電流を流したときの、バリスタ端子間電圧の波高値。 - 漏れ電流
バリスタ電圧以下の電圧におけるバリスタに流れる電流の上限値。
最大許容回路電圧を印加したときの電流値。
→バリスタがOFFを保つ最大電流のことを最大漏れ電流と表現する。
設計の考え方
- 対象の保護回路に加わる電源電圧ではバリスタがOFFのまま(電源電圧Vpp以上のバリスタ電圧が必要)
- バリスタの最大許容回路電圧(常時印加可能電圧)が、常時印加される電圧以上になるように選定する。
- 保護対象の回路の対電圧とバリスタは並列に接続されているため、保護対象回路の対電圧以上の電圧がバリスタに印加されるのはNG。
→バリスタの印加電圧はサージ電流と、電圧電流曲線のより算出する
1.電源電圧以上のバリスタ電圧の選定
Vrms×√2の電源電圧以上のバリスタ電圧をもつものを選定する
2.最大許容回路電圧
電源電圧Vrms以上の最大許容回路電圧が必要。常時負荷にかかる電圧であるため実効値のVrmsで選定する。直流・交流それぞれで規定される。
3.バリスタの抑制電圧の範囲の確認
バリスタに流れるサージ電流Ip=サージ電圧/サージインピーダンス(2Ω)
保護対象回路の耐電圧Vpに対して、Ipに対するバリスタ制限電圧がVp以下になるものをグラフより選定する
バリスタ選定に関連する試験
IEC61000-4-5 サージイミュニティ試験
試験波形

参考資料
・https://www.koaglobal.com/product/library/varistor
・https://www.koaglobal.com/product/caution/varistor
・https://www.ohizumi-mfg.jp/products/tech03.html
・https://www.kikusui.co.jp/catalog/pdf/files/2000/iec61000-4-5.pdf
コメント
EMC村の民のエンジャーと申します。
コメント頂き、あリがとうございました。
コメントの返信として、ばやしん様のページリンクを貼らせて頂きました。
お互い有益な情報提供できるように頑張っていきましょう。
はじめまして。ばやしんと申します。
ページリンクの貼り付け誠にありがとうございます。
エンジャー様のHPをいつも拝見しております。
今後ともよろしくお願いいたします。