バリスタの役割
雷サージのような高電圧からIC等を保護する役割をもつ。
ICの前段にバリスタを挿入して、ICに加わる電圧を抑制することでICの故障を防ぐ。

バリスタ選定方法と原理
重要項目である下記4項目を説明する。
- バリスタ電圧
- 制限電圧
- サージ耐量電流
- 最大回路許容電圧

バリスタ電圧(V)
バリスタ電圧よりも大きな電圧が印加されると、バリスタがON
することで高電圧をグランドに逃がす。
例)バリスタ電圧18Vのバリスタに100Vを印加したときのイメージ
最大制限電圧(V)
バリスタがONになり電圧を抑制したときの電圧のこと。
バリスタに1Aの電流が流れるときの電圧を制限電圧と規定する。
TND05V-180Kはバリスタ自身に1A流れた時の最大制限電圧は40Vである。
バリスタに流れる電流が1A以外のときの制限電圧を知りたいときにはどうすればよいか?
→データシートの詳細にバリスタに流れる電流と最大制限電圧の関係を示すグラフがあり、1A以外のときの電流値に対する制限電圧の値の記載がある。
最大許容回路電圧(V)
バリスタに連続して印加できる回路電圧。
最大許容回路電圧を回路に信号として普段入力される電圧<最大許容回路電圧のバリスタを選定する。
TND05V-180Kの最大許容回路電圧はDC14Vである。

例)電圧16VがICへ常に印加(データライン等)する場合は、最大許容回路電圧が16Vよりも大きいバリスタを選定する必要がある。
TND05V-180KだとNG.

サージ耐量電流(A)
バリスタに流れる電流の許容値。サージ耐量電流を超えると、バリスタの故障に繋がる。
TND05V-180Kは、250A(20us)の電流ならば1回までは問題なし。20A(20us)の電流ならば100回まで問題なし。

参考資料
・https://www.koaglobal.com/product/library/varistor
・https://www.koaglobal.com/product/caution/varistor
・https://www.ohizumi-mfg.jp/products/tech03.html
・https://www.kikusui.co.jp/catalog/pdf/files/2000/iec61000-4-5.pdf
コメント
EMC村の民のエンジャーと申します。
コメント頂き、あリがとうございました。
コメントの返信として、ばやしん様のページリンクを貼らせて頂きました。
お互い有益な情報提供できるように頑張っていきましょう。
はじめまして。ばやしんと申します。
ページリンクの貼り付け誠にありがとうございます。
エンジャー様のHPをいつも拝見しております。
今後ともよろしくお願いいたします。